最新のデータから読み解く「八尾高生」

 八尾高校では、毎年、生徒を対象とした2つの独自調査を実施しています。

 新入生を対象とした「入学時アンケート調査」と卒業式の前日に実施する「卒業時アンケート調査」です。

 2つの調査から、今の八尾高生の意識や実態について考察してみました。

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 ※ 上段は直近5年間の平均値、下段は今春入学生(76期)の値を示しています。

 ※ 高大連携とは大阪教育大学の講座を受講できる制度

 上図(棒グラフ)は新入生アンケート調査の結果です。

 本校に対するイメージは、4つの質問項目すべての肯定的回答率が向上しています。

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 ※ 上段は直近5年間の平均値、下段は今春入学生(76期)の値を示しています。

 上のグラフは、本校に入学した生徒が、八尾高校を選んだ理由を、複数回答可で質問した結果です。

 これも、お示しした6つの質問項目のすべてで伸びていますが、特にめだつのは『大阪教育大学との高大連携』と『大学等への進路状況』です。

 直近5年間の平均値を100としたとき、前者の76期生の値は155.8、同様に後者は149.0と、どちらも50%前後の大きな伸びを示しています。さらに『部活動が活発、入りたい部がある』は54.8%と過去最高率をマークしました。

 『大学等への進路状況』については、国公立大学現役合格者数が年々増加し、今春卒業した73期生に至っては、過去最多となる73名を輩出したことが大きく影響していると考えられます。

 また、『部活動が活発、入りたい部がある』については、コロナ禍中にも関わらず75期生の部活動入部率が95%であったことが、好材料として働いていると考えます。

 こうして入学してきた生徒がどんな思いで卒業していくのか...続いては「卒業時アンケート調査」結果から考察してみます。下のグラフをご覧ください。

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 『入学してよかった』と回答した生徒のうち、肯定率は94.2%と極めて高く、八尾高校での高校生活が満足度の高いもであったことを物語っています。

 また、『勉強と部活の両立に努力した』に関する肯定率は77.2%でした。

 『進路実現満足度』というのは本校独自の指標で、卒業生の自己実現に向けた進路の満足度をあらわしています。希望進路は生徒によって様々であり、ほとんどの生徒は大学入試という選抜に挑戦しますので、中には希望進路を実現できずに卒業していく生徒もいます。

 しかし、結果とは別に、納得感や満足感というものはあると考えます。最後の最後まで進路目標達成に向けて努力を積み重ねた生徒は、自分の決めた進路についての納得感(満足感)が高いと思われますし、たとえ大学に合格したとしても、努力不足を実感すれば「もっと頑張れたはず...」と思ってしまうでしょう。

 結果より過程に着目し、生徒個々の基準で測ることに意味があるという考え方のもと、定めたのが進路実現満足度です。

 今春3月に卒業した73期生は、80.1%の生徒が自分の頑張りを評価して卒業していってくれました。これこそが本校の進路指導、教科指導の成果だと思っています。