最新情報・お知らせ

第5回天高アカデメイアを開催しました

第5回 天高アカデメイア「餌がなくても大丈夫、心臓をなくしても大丈夫、驚くべき光合成ウミウシの能力」
奈良女子大学 遊佐 陽一 教授

令和3年6月21日(月) 16:00~:視聴覚教室  

ウミウシは藻類の細胞壁に穴をあけて食べ、その際に取り込んだ葉緑体を光合成に利用している。そのウミウシはエサがあるとよく成長し、さらに光が加わると産卵をよくするようになる。また、寄生者がいるとウミウシの生存率は上がるが、産卵数は減少し、強光をウミウシに当てると、寄生者の体積・産卵量は増える。自切は寄生者排除のためだと考えられる。心臓や側足から切り離されても、また頭部から再生する。この自切は大規模なものであるそうだ。

【生徒感想抜粋】

・ウミウシが食べた藻類の葉緑体を消化せず残すことで光合成能力を手に入れるなんてとても面白いと思いました。葉緑体を体内に入れたら人間でも光合成ができるのだろうか、生き物は消化するものとしないものを選択できるのか、などたくさんの疑問がわきました。

・大学は研究を行うところだと知っていたが、実際にどのような研究をどのように行っているのかを知れて、良い勉強になった。実験の結果から、考察までの思考過程を知ることができ、論理的な思考の流れとはこういうことか、と気づくことができた。

・ウミウシといえば、(あるゲーム)でとれる派手な青色の生き物のイメージしかなくて、魚なのかそうでないのかすら知らなかったので、ウミウシがどういった生き物なのか、どんな見た目をしているのか詳しく知ることができた。もとから葉緑体を持っているのではなく、葉緑体を自らの体内に取り込んで光合成するなんて斬新な方法だし、そんなことができる、常識を超えた動物がいるということに興味を持ちました。

2021062101.jpg

2021062102.jpg

2021062103.jpg

2021062104.jpg