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令和5年度 前期全校集会

みなさん、おはようございます。4月から早くも4か月が過ぎようとしています。この4か月間を振り返ってみなさんは充実した学校生活を送れましか。

今日の私の話のテーマは「喜びとは」です。さて皆さんも知っているように今年度本校は創立150周年を迎えます。秋にはノーベル化学賞を受賞された吉野博士をお迎えして記念の式典を中之島のリーガロイヤルホテルで開催します。また現在建設中の六稜倶楽部も秋には竣工します。その建設に当たっては莫大な寄付が寄せられました。3億数千万円です。普通の学校では考えられない数字です。その金額の中には大口の寄付をいただいた卒業生の方もいます。そのお一人が十三駅近くにビルを構えている高松建設の会長、高松孝之さんです。高松会長は80代後半の方です。今回の150周年記念事業への寄付だけではなく、ここ数年、奨学金として、毎年500万円を頂戴しています。先日、その高松会長のところへお礼を兼ねて、ご挨拶に行ってきました。高松会長がおっしゃるには自分は大学に行きたかったが、北野高校在学中に父が亡くなり、やむなく家業を継がねばならなくなり、進学もあきらめた。だから自分の最終学歴は北野高校卒である。自分が家業を継いだ後、古手の社員は全員辞めてしまうような時期もあった。自分は後輩である現在の北野生に経済的な面で進学や留学をあきらめることはしてほしくない、だから少しでもお役に立ちたいという一心で奨学金のお世話をしているとの思いを話されていました。加えて、おっしゃるには学歴はとても大事なものではあるが、それだけでは十分ではなく、後輩諸君には社会に貢献するという視点ももってほしい。機会があれば校長先生から伝えてほしいとのことでした。

およそ、近代社会において、もっとも大切なものは自分自身です。自分の名誉、利益、繁栄のために人々は努力します。当然のことです。ただし、年を重ねてわかってきたことですが、自分の利益・繁栄だけではそのうち、飽きてきます。自分の利益とともに他者や社会の利益を伴ってこそ、喜びがあります。自分の利益が、他者や社会の繁栄につながった時こそ、真の喜びあります。「自利利他」という仏教の言葉があります。自利は自己の修行により得た功徳を自分だけが受けとることをいい、利他とは、自己の利益のためでなく、他の人々の救済のために尽くすことをいいます。自利が自然と利他につながる。この両者を完全に両立させた状態に至ることが理想です。自利利他の社会がみなさんの手によって構築できる日を望んで私の挨拶とします。