令和3年度学校教育自己診断集計結果について(報告)
昨年12月に実施いたしました学校教育自己診断につきましては、お忙しい中ご協力いただきありがとうございました。
集計結果を踏まえ、現状分析及び今後の方針、対応を以下の通り策定しましたので報告いたします。なお、Google フォームで回答する質問項目の集計結果(保護者対象、生徒対象)、学校経営計画(令和3年度版)および北野高校の取組については、こちらをご覧ください。
【選択回答に関して】
%は肯定的回答(よくあてはまる+ややあてはまる)の比率
1.高い学力の育成
授業に関わる研修機会や授業相互参観等の充実を図り、教員が授業力向上に努めるとともに、専門知識やICT活用法を研鑽し、アカデミックな授業づくりを進めます。教員個々が、授業を通じて、生徒の学問に対する興味・関心や、主体的に高度な学びに向かう意欲を高めるよう努めます。生きて働く「知識・技能」、未知の状況に対応する「思考力・判断力・表現力」、学びを人生に生かす「学びに向かう力・人間力」を、常に意識して授業づくりに取り組みます。
<学校教育自己診断参考データ>
- 「授業は興味深く満足できるものである」(生徒93→96.6%)
- 「教え方にさまざまな工夫をしている先生が多い」(生徒93.3→95%)
- 「授業では、実験・観察・実習などの時間がたくさんある」(生徒79.3→85%)
2.豊かな人間性と心身のたくましさの育成
生徒たちは、将来、知・徳・体のバランスのとれたリーダーとなり、社会に貢献する使命があります。本校のあらゆる教育活動、学校行事、部活動やその他の課外活動等を通じて、互いの違いを認め合いつつ協力し、切磋琢磨します。学内外の各種コンクール・コンテスト、発表会、英語を使う諸活動、地域貢献活動等にしっかりと取り組み、将来の進路や生き方、命の大切さや人権、社会のルールやモラルについて考える機会を充実させます。
<学校教育自己診断参考データ>
- 「行事には楽しく参加している」(生徒90.9%)
- 「ホームルーム活動が活発で楽しい」(生徒89.2→94.8%)
- 「入学してから、ボランティアや地域貢献活動に参加したことがある」(生徒24.7→25.5%)
- 「HRや講演会などで将来の進路や生き方について考える機会がある」(生徒95。6→96.8%)
- 「人権の大切さについて学ぶ機会がよくある」(生徒90.8→90.1%)
- 「命の大切さや社会のルールやモラルについて学ぶ機会がよくある」(生徒86.7→88.2%)
- 「校則や社会のルール、モラルをきちんと守っている」(生徒96.6→98.3%)
3.次代のグローバル・リーダーの育成
コミュニケーション力、議論する力、プレゼンテーション力の育成に向け、生徒が自ら考え発表する機会を、授業の中でいかに充実させていくか、今後も引き続き、各教科・科目で考えていきます。
<学校教育自己診断参考データ>
- 「授業で自分の考えをまとめたり、発表する機会がよくある」(生徒96→94.3%)
4.保護者、府民への学校情報の提供、公開
コロナ禍で、保護者や府民の方々が来校できる機会がほとんどありませんでした。このような状況だからこそ、配付プリントや保護者メール、WEBページ、ブログ等を充実させ、保護者の皆様に、一層丁寧にお伝えする必要があると考えています。また、年2回の授業公開、学級・個人懇談や各種説明会により、学校生活や進路に関する情報を、きめ細やかに提供していきたいと思います。
<学校教育自己診断参考データ>
- 「学校の教育方針がよくわかる」(保護者79.8→83.7%)
- 「学校は、配付物やメールマガジン、WEBページ等により、教育に関する情報を積極的に伝えている」(保護者69.9→70.6%)
- 「学校と保護者が話をする機会が、学級・個人懇談や各種説明会などにより十分に設定されている」(保護者52.2→62.8%)
- 「学校は子どもの進路に関する情報を保護者に十分提供している」(保護者58.2→62.2%)
5.学校の施設・設備
教育環境の改善、充実に計画的に取り組みます。改善したものについては、必要な情報提供を行います。詳細は後の【記述回答についての学校の考え方と検討状況】の「2.施設・設備の改善について」をご覧ください。
<学校教育自己診断参考データ>
- 「学校の施設・設備は授業や生活がしやすいように整備されている」(生徒67.6→71%)
- 「学校の施設・設備や学習環境は満足できる」(保護者61.1→67.8%)
6.学校生活への満足度
学校生活全般を通じて、満足度を高められるよう教育活動の充実を図ります。学校生活に違和感を抱いている生徒に対して、スクールカウンセラーによる「心のケア」も行っています。保護者の皆様におかれましても、生徒の皆さんがより主体的に学校での活動に取り組めるよう、サポートをお願いいたします。
<学校教育自己診断参考データ>
- 「悩みや相談に親身になって応じてくれる先生が多い」(生徒89.6→90.8%)
- 「担任以外の先生にも保健室や相談室等で気軽に相談することができる」(生徒71.6→68.8%)
- 「学校へ行くのが楽しい」(生徒89.9→92.2%)
- 「北野高校では他の学校にない特色ある教育活動が行われている」(生徒92.7→96.1%、保護者87.1→89.4%)
- 「北野高校に来てよかったと思う」(生徒91.9→94.9%)
- 「子どもを北野高校に通わせてよかったと思う」(保護者91.3→93.2%)
【記述回答についての学校の考え方と検討状況】
1.学習活動、学校生活に関することについて
(1)ICT機器の活用について
➡オンラインでの対応の充実を求める回答が複数寄せられました。一人1台タブレットの貸与が実現し、全普通教室にWi-Fiのアクセスポイントが整備されています。Chromebookを活用した授業にも取り組みます。
(2)授業の理解度に対する不安(不満)について
➡学習到達度に不安のある生徒に対する課外の指導を要望する声が複数寄せられました。学習に関しての質問や悩みがある場合は、授業担当あるいは教科の教員が、放課後等に丁寧に質問に対応しております。質問は、随時受け付けております。また、教科によっては、放課後に補習を行っています。
➡担当者による授業の内容や方法に関するご意見には、出来るだけお応えできるよう、授業相互見学や教科会議を実施し、日々研究研鑽を積んでおります。
<学校教育自己診断参考データ>
- 「次のことについて、教職員で日常的によく話し合っている」
①本校の教育課題(教職員83.6→89.6%)
②教科指導 (教職員87.5→89.6%)
③評価とその方法(教職員73.2→79.2%) - 「各教科において、授業、指導方法の研究や教材の工夫を日常的に行っている」(教職員91→87.5%)
- 「学校内で他の教員の授業を参観する機会がある」(教職員91。4→93.7%)
(3)体育の授業について
➡体育の授業の進め方が時代に合っていないというご意見をいただきました。高い学力と同様、運動技能の他体力や根気よく努力を継続する力も育んでいます。個々の生徒の事情を配慮しつつ、1時間の授業に相当する内容を、合理的に補っております。生徒の心身のバランスがとれた成長に向けて、適切な睡眠時間の確保と食事と栄養について、ご家庭のご協力もお願いいたします。
➡体育授業時の白靴・白靴下指定については、ユニフォームとしての体育服装が、華美にならないことと、白靴下は汗をかく授業時のみの着用を推奨し、履き替えるよう指示しています。白は汚れが目立つからこそ、清潔を保つことが意識できると考えています。
<学校教育自己診断参考データ>
- 「体育的行事に楽しく参加している」(生徒86.7→87.3%)
- 「体育行事(球技大会・水泳大会・体育大会・断郊競走)に積極的に参加している」(保護者85.1→89/7%)
(4)進路指導について
➡今後の進路を考える上で、様々な方面で活躍する卒業生と対話する機会や、教員と保護者との懇談の機会を要望する声が複数寄せられました。今年度は、感染拡大防止の観点から、やむなく対面での懇談をできる限り削減し、従来の進路関係行事の中止や仕様変更となりました。情報提供の方法にも改善を図っていきたいと思います。
<学校教育自己診断参考データ>
- 「学校は子どもの進路に関する情報を保護者に十分提供している」(保護者58.2→62.2%)
(5)部活動について
➡本校では大阪府教育庁から示された「大阪府部活動の在り方に関する方針」に沿って部活動を実施します。 本校はクラブ数が多く、平日には活動場所の制限や曜日ごとの割り当てがあるため、土日が唯一広く活動場所を取れる、という現状もあります。「大阪府立北野高等学校 部活動に係る活動方針」を策定し、この方針に則って活動を行っております。上記方針は本校WEBページに掲載しております。
「大阪府立北野高等学校 部活動に係る活動方針」WEBページ:
https://www2.osaka-c.ed.jp/kitano/club_policy.pdf
(6)制服について
➡現在、本校は標準服ではなく制服を着用することになっており、学校で定めた制服以外での登校は認めないということを学校の方針としています。ただし「生活の手引き」にも記載の通り、防寒具の着用は、制服を正しく着用することが条件の上で認められています。制服のありかたについては、来年度以降、検討をすすめていく予定です。
(7)保護者への学校情報提供・メールについて
➡学校の様子を伝える学校ホームページや保護者メールでの情報配信をもっと積極的に行ってほしいという要望が多数寄せられました。今年度、緊急事態に備えて、生徒全員と、ほとんど全てのご家庭にライデンメールの登録をしていただきました。学校からの緊急連絡を主目的としております。
また、ホームページについても、今年度、仕様の更新を実施し、来年度以降ブログの掲載など改良に努めています。
◎災害時等における対応の原則につきましては、WEBページに
「緊急時の対応措置-原則-」として、また「合格者のしおり」に防災計画抜粋を掲載しています。
WEBページ:https://www2.osaka-c.ed.jp/kitano/2021/04/01-025532.html
・災害時における学校からの連絡は、現在ライデンメールとWEBページ(緊急時連絡ブログ)の2つのツールを用いて、情報がより速やか、かつ、確実に保護者の皆様に伝わるように努めております。
緊急時連絡ブログWEBページ:
https://www.osaka-c.ed.jp/blog/kitano/kinkyuu/
・本校で策定しております災害時の対応マニュアルにつきましては、その抜粋を新入生への配付物「合格者のしおり」にも掲載することにより、生徒の皆さんと保護者の皆様への周知を図ります。
また、同様の文書を本校WEBページにも掲載しております。
災害時の対応マニュアルWEBページ:
https://www2.osaka-c.ed.jp/kitano/antidisaster.pdf
(8)感染対策について
➡コロナウイルス感染症が流行している中、感染対策を徹底してほしいという要望があります。一方でできる限り通常の学校生活ができるよう、また生徒たちの有意義な学習活動を保障することも重要です。毎時の授業始業時の換気の徹底、手指消毒用アルコールの設置、マスク着用の徹底、食事中のマナー(換気、一方向を向いて黙食など)を、常時声かけや放送を行うとともに、教員が指導しております。部活動においても、顧問、クラブ代表者を通じて、教育庁や各競技団体のガイドラインにしたがって実施するよう伝達し、指導しています。各自の規範意識によるところも大きく、ご家庭においても、周囲への配慮について、ご指導いただきますようお願いいたします。
(9)いじめについて
➡本校では、生徒に対するいじめアンケートを、年2回実施するとともに、SNSの使用に関する講演会を実施するなどの対応をしています。具体的な事象に関しては、個人情報の観点から、関係する方々以外には秘匿されています。
2.施設・設備の改善について
(1)トイレ
・教室棟の1系統の男女トイレの改修工事を行い、洋式化しました。生徒による清掃の他、業者による校舎内トイレ清掃を年間20回ほど実施しています。
(2)部室
・同窓会の創立150周年記念事業の一環として、新部室棟(六稜倶楽部)建設に向けての準備が進んでおります。
(3)校舎・教室
・毎年「屋根をつけてほしい」「トイレが少ない」「教室が寒い」などの意見をいただきますが、新校舎は国の設置基準に従って建設されているものであり、構造を変えることはできません。女子ロッカー室から校舎までの移動の際、足元が雨で濡れてしまうことについては、スリッパに加え、上履きシューズを導入しました。
(4)黒板
・「廊下側(北側)上部の窓から光が入り、黒板が光って見えづらい」という指摘に対し、廊下側上部の窓に遮光シート・遮光シェードを取り付ける対策をとりました。
(5)空調関係
・コロナ禍の影響で常時換気が必要となっているため、本校では、温度設定を柔軟にしています。
・今年度体育館2階フロアに熱中症対策のための空調設備を設置しました。
(6)Wi-Fi環境の整備
・一人に1台タブレットを貸与する大阪府の事業の進展に伴い、Wi-Fiのアクセスポイントは各教室に設置されました。今年度4月から、Google-Workspaceの導入を実施しています。
(7)プール
・昨年度末より全面的に改修が行われ、25m用の飛び込み台を撤去するとともに、プールサイド、プール内の塗装を新しくしました。また、浄化設備の機能も向上しました。