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第74回 卒業証書授与式

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例年、北野高校では入学式、卒業式を多目的ホールで行っている。しかし、まん延防止等重点措置に基づく要請の下、生徒、教職員、保護者も含めて700名近くを多目的ホールに集めるのは感染防止の点からも厳しい。長い北野高校の歴史の中で、異例のことながら体育館で卒業式を行うこととなった。

多くの高校では体育館で行われるが、前述の通り北野高校ではまれである。体育館にシートを敷くところから始めなければならなかった。また、椅子さえ体育館には十分な数が用意されていない。いつもの多目的ホールから椅子を運び込むこととなった。さらには、卒業式の看板さえステージには付けるところがない。スライド投影用のスクリーンの際に張り付けることになったが、これも試行錯誤の上、ようやく取り付けられた。

そうして、ようやく令和4年3月1日、第134期生の卒業式が行われた。

午後からの雨が心配される中、9時早々に保護者の方々が徐々に体育館へと集まってこられた。卒業式の雰囲気が組み立てられていく。予定通り9:50に生徒の入場である。10時少し前にいよいよ卒業式の開式である。

国歌清聴に引き続き、担任より一人一人の呼名が行われる。卒業生総代が卒業証書を受け取り、学校長の式辞。校歌清聴の後、学年主任より、皆勤賞などの各賞の受賞者が読み上げられる。同窓会長からの祝辞、PTA会長から記念品贈呈が行われ、無事に卒業式が終わった。

盛大な拍手に見送られて、会場を去っていく134期生たち。体育大会も文芸祭も六稜祭も限定開催だった。ひょっとしてこんなに拍手が送られたのは、今日が初めてだったのではないだろうか。少し景色がにじんだような気がした―――。

やがて保護者も去って空っぽになった体育館だが、すぐに在校生達が怒涛の如くやってきた。後片付けである。シートは他校同様ステージ下に収納されるが、やはり椅子は多目的ホールに戻さなければいけない。頼もしい在校生たちが手際よく片付けていってくれる。これも一つの祝福の形なのかもしれない。

卒業式の終わりを見計らったかのように、もう外では雨が降っていた。