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令和2年度学校教育自己診断集計結果について(報告)

昨年12月に実施いたしました学校教育自己診断につきましては、お忙しい中ご協力いただきありがとうございました。

集計結果を踏まえ、現状分析及び今後の方針、対応を以下の通り策定しましたので報告いたします。また、マークシートで回答する質問項目の集計結果(保護者対象、生徒対象)、学校経営計画(令和2年度版)および北野高校の取組についてはこちらのPDFファイルをご覧ください。

【選択回答に関して】

*%は肯定的回答(よくあてはまる+ややあてはまる)の比率

1.高い学力の育成

(1)指導法や学習評価に関する研修や教員同士の互見授業や授業研究など、教員一人ひとりが授業力向上に努めることにより、アカデミックな授業づくりを進めます。 *今後も引き続き、教員一人ひとりが、基礎・基本の定着から高い学力の育成までを視野に入れて、北野らしい魅力的な授業づくりに取り組みます。

<学校教育自己診断参考データ>

  • 「授業は興味深く満足できるものである」(生徒90.3→93%)
  • 「教え方にさまざまな工夫をしている先生が多い」(生徒92.2→93.3%)

(2)コミュニケーション力、議論する力、プレゼンテーション力の育成に向け、生徒が自ら考え発表する機会を授業の中でいかに充実させていくか、今後も引き続き、各教科・科目で考えていくこととします。

*令和4年度より実施される新高等学校学習指導要領では、これからの生徒に身に付けさせたい資質・能力のひとつに、「課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力」が掲げられています。これは北野生にとって最も必要不可欠な資質・能力である、との考えから、コミュニケーション力、議論する力、プレゼンテーション力を授業の中で育成することを目標に掲げています。

<学校教育自己診断参考データ>

  • 「授業で自分の考えをまとめたり、発表する機会がよくある」(生徒92.1→96%)

2.豊かな人間性と心身のたくましさの育成

学校行事、部活動、学内外の各種コンクール・コンテスト、発表会、英語を使う諸活動、地域貢献活動等にしっかりと取り組みます。また、将来の進路や生き方、命の大切さや人権、社会のルールやモラルについて考える機会を充実させます。

<学校教育自己診断参考データ>

  • 「行事には楽しく参加している」(生徒90.1→90.2%)
  • 「ホームルーム活動が活発で楽しい」(生徒83.1→89.2%)
  • 「入学してから、ボランティアや地域貢献活動に参加したことがある」(生徒33.4→24.7%)
  • 「HRや講演会などで将来の進路や生き方について考える機会がある」(生徒96.5→95.6%)
  • 「人権の大切さについて学ぶ機会がよくある」(生徒74.4→90.8%)
  • 「命の大切さや社会のルールやモラルについて学ぶ機会がよくある」(生徒78.1→86.7%)
  • 「校則や社会のルール、モラルをきちんと守っている」(生徒96.3→96.6%)

~この回答からは、北野生の規範意識の高さがうかがえます。

3.保護者、府民への学校情報の提供、公開

クラス配付プリントや保護者メール、WEBページ、ブログ等を充実させ、また、年2回の授業公開、学級・個人懇談や各種説明会により、学校生活や進路に関する情報を、保護者の皆様に、一層丁寧にお伝えしなければと考えています。

<学校教育自己診断参考データ>

  • 「学校の教育方針がよくわかる」(保護者78.1→79.8%)
  • 「学校は、配布物やメールマガジン、WEBページ等により、教育に関する情報を積極的に伝えている」(保護者78.4→69.9%)
  • 「学校と保護者が話をする機会が、学級・個人懇談や各種説明会などにより十分に設定されている」(保護者66.6→52.2%)
  • 「学校は子どもの進路に関する情報を保護者に十分提供している」(保護者64.8→58.2%)  

~コロナ禍ということもあり、急な対応に追われ、丁寧に情報提供ができなかった課題が明らかになりました。

4.学校の施設・設備

教育環境の改善、充実に計画的に取り組みます。改善したものについてはどう改善したか、今後何ができて何ができないか、できる場合はどのような計画で進めるか、などについて、必要な情報提供を行います。詳細は後の【記述回答についての学校の考え方と検討状況】の「2.施設・設備の改善について」をご覧ください。

<学校教育自己診断参考データ>

  • 「学校の施設・設備は授業や生活がしやすいように整備されている」(生徒67.2→67.6%)
  • 「学校の施設・設備や学習環境は満足できる」(保護者59.1→61.1%)

5.学校生活への満足度

学校生活全般を通じて、満足度を高められるよう教育活動の充実を図ります。学校生活に不安を抱いている生徒に対する「心のケア」も行っています。保護者の皆様におかれましても、生徒の皆さんがより主体的に学校での活動に取り組めるよう、サポートをお願いいたします。

<学校教育自己診断参考データ>

  • 「悩みや相談に親身になって応じてくれる先生が多い」(生徒89.8→89.6%)
  • 「担任以外の先生にも保健室や相談室等で気軽に相談することができる」(生徒65.7→71.6%)
  • 「学校へ行くのが楽しい」(生徒90.0→89.9%)
  • 「北野高校では他の学校にない特色ある教育活動が行われている」 (生徒91.1→92.7%、保護者87.0→87.1%)
  • 「北野高校に来てよかったと思う」(生徒90.2→91.9%)
  • 「子どもを北野高校に通わせてよかったと思う」(保護者92.6→91.3%)

【記述回答についての学校の考え方と検討状況】

1.学習活動、学校生活に関することについて

(1)オンライン対応充実について

➡緊急事態宣言発出され、2か月にも及ぶ休校措置がとられる中、家庭での学習を進めなければならない状況で新年度が開始されました。オンラインでの対応の充実を求める回答が多く寄せられました。大阪府としても、一人1台タブレットを貸与することを目指し、ICT環境の充実を進めています。本校では、令和3年度よりG-Suiteの導入を実施し、改善を図っていきます。今年度の経験・気づきを生かし、教材、動画配信に加え、休校中の双方向でのオンライン授業の実現に向けて、検討を進めてまいります。

(2)学習到達度に不安のある生徒に対する指導について

➡学習到達度に不安のある生徒に対する課外の指導を要望する声が複数寄せられました。現在、国語・社会・数学・理科・英語いずれも理解が十分でない生徒に対する課題提示や放課後の補習・個別指導、個別の声かけ等を行っています。

➡なお、学習に関しての質問や悩みがある場合は、遠慮なく授業担当の教員にお伝えください。

(3)学習の評価について

➡平成30年度から全学年において観点別学習評価を導入しました。
観点別学習評価では、学校教育法で定められた「学力の三要素」を踏まえて、「関心・意欲・態度」「思考力・判断力・表現力」「技能」「知識・理解」の各観点で学期毎に生徒の学習状況を評価し、それらを総合して学期成績(100点法)を算出します。また、学年末には5段階の評定にとりまとめます。評価の要素は、考査(考査を実施しない科目についてはそれに代わる実技テスト等)、授業中の確認テスト、提出物(作品、レポート、ノート、プリント、ワークシート等)、論述、発表やプレゼンテーション、授業中のワーク・活動や観察・実験への参加状況等となります。考査が占める割合が大きいことは従来と変わりませんが、ペーパーテストだけでは測れない要素を各教科・科目のねらいや特性に応じて加味することがポイントになります。

<学校教育自己診断参考データ>

  • 「学習の評価は、適切に行われている」(生徒92.4→95.8%)
  • 「学校が行う成績評価は適切である」(保護者70.6→73.3%)
(4)進路指導について
➡今後の進路を考える上で、様々な方面で活躍する卒業生と対話する機会を設けたり、保護者の懇談会の機会を要望する声が複数寄せられました。今年度は、感染拡大防止の観点から、やむなく対面での懇談をできる限り削減し、従来の進路関係行事の中止や仕様変更となりました。情報提供の方法にも改善を図っていきたいと思います。

<学校教育自己診断参考データ>

  • *「学校は子どもの進路に関する情報を保護者に十分提供している」(保護者64.8→58.2%)
(5)始業時間について

➡年間を通じて、始業時間を遅くしてほしいという要望がありました。本校は大阪梅田にほど近く、ラッシュアワーには大変な混雑に見舞われます。少し早めに登校することで、最も混雑する時間帯を少しでもさけて、授業に集中してもらいたいということ、さらに終業が早くなることで、放課後の活動を充実させ、最終下校時刻も6時15分を徹底しています。

(6)部活動について

➡部活動について、活動時間の短縮や試合を除いた土日のいずれか1日を休みにしてほしいという要望をいただきました。

➡本校では大阪府教育庁から示された「大阪府部活動の在り方に関する方針」に沿って部活動を実施します。この方針には、
・週当たり平日は少なくとも1日、週末のうち少なくとも1日を休養日とすることを基本とするが、対外試合等で困難な場合にあっても、ノークラブデーによる週1日以上の休養日と学校全体で部活動を行わない日(定期考査期間等)を合わせ、年間で104日以上設定する。
・週末の休養日は原則として月当たり2日以上となるよう設定する。
とあります。

本校はクラブ数が多く、平日には活動場所の制限や曜日ごとの割り当てがあるため、土日が唯一広く活動場所を取れる、という現状もあります。平成30年度に「大阪府立北野高等学校 部活動に係る活動方針」を策定し、この方針に則って活動を行っています。上記方針は本校WEBページに掲載しております。

「大阪府立北野高等学校 部活動に係る活動方針」WEBページ:
https://www2.osaka-c.ed.jp/kitano/club_policy.pdf

(7)服装について

➡平成30年度に、カーディガン登校については、学校指定のカーディガンもしくはセーターを作り、必要であればそれを着用して登下校する案を指導部から自治会執行部に提示し、生徒たちの意見を聴取しました。その結果、学校指定のものを着用するであれば現行規則のままでよい、との意見が多かったこと、また、学校で定めた制服以外での登校は認めないことを学校の方針として確認していることから、現行のまま変更なし、という結論に至っています。ただし、「生活の手引き」にも記載の通り、制服を正しく着用したうえでの防寒具の着用は認められています。また、クラブジャージは私服であることから、学校の方針にそぐわないと判断し、認めていません。

➡体育授業時の白靴・白靴下指定については、ユニフォームとしての体育服装が、華美にならないことと、白靴下は汗をかく授業時のみ着用し履き替えることを薦めています。白は汚れが目立つことから、清潔を保つことができると考えています。

(8)保護者への学校情報提供・メールについてについて

➡学校の様子を伝える学校ホームページや保護者メールでの情報配信をもっと積極的に行ってほしいという要望が複数寄せられました。今年度、緊急事態に備えて、生徒全員とほとんど全てのご家庭にライデンメールの登録をしていただきました。学校からの緊急連絡を主目的としておりますが、ライデンメールの運用にも目途が立ったことから、学年主任等からの情報発信の機会を増やすことを検討しています。

また、ホームページについても、仕様の更新を検討し、改良に努めております。

*災害時等における対応の原則につきましては、WEBページに 「緊急時の対応措置-原則-」として掲載しています。
WEBページ:https://www2.osaka-c.ed.jp/kitano/folder05/emer.html

・災害時における学校からの連絡は、現在ライデンメールとWEBページ(緊急時連絡ブログ)の2つのツールを用いて、情報がより速やか、かつ、確実に保護者の皆様に伝わるように努めております。
緊急時連絡ブログWEBページ:https://www.osaka-c.ed.jp/blog/kitano/kinkyuu/

・本校で策定しております災害時の対応マニュアルにつきましては、その抜粋を新入生への配付物にも掲載することにより、生徒の皆さんと保護者の皆様への周知を図ります。 また、同様の文書を本校WEBページにも掲載しております。
災害時の対応マニュアルWEBページ:https://www2.osaka-c.ed.jp/kitano/antidisaster.pdf

(8)感染対策について

➡世界的にコロナウイルス感染症が流行している中、感染対策を徹底してほしいという要望があります。生徒たちの有意義な学習活動を保証するためにも、手指消毒用アルコールの設置、マスク着用の徹底、食事中のマナーなど常時声かけなどを行っています。部活動においても、顧問、クラブ代表者を通じて、教育庁や各競技団体のガイドラインにしたがって実施するよう伝達し、監督しています。

2.施設・設備の改善について

①トイレ
  • ・臭いの問題→男子トイレの小便器は以前より水を多く流して改善を図っています。
  • ・汚れの問題→業者による校舎内トイレ清掃を年間20回ほど実施しています。
  • ・改修の問題→令和3年度に教室棟の1系統の男女トイレの改修工事が行われ洋式化されます。
②部室
  • ・2階建てに見える部室は1階部分の上に鉄骨を組んでその上に2階に見える部分を建て増ししている構造で、耐震的には問題ない、というのが教育庁施設財務課の見解です。
  • ・創立150周年記念事業の一環として、新部室棟(六稜クラブハウス)建設に向けての準備が進んでおります。竣工・供用開始までの間は従来通り、年次計画的に扉の改修や窓ガラスの入れ替えなどを行っていきます。
③校舎・教室

・毎年「屋根をつけてほしい」「トイレが少ない」などの意見をいただきますが、新校舎は国の設置基準に従って建設されているものであり、構造を変えることはできません。女子ロッカー室から校舎までの移動の際、雨に濡れてしまうことについては引き続き検討課題とします。

④黒板

・すべての教室の黒板の張り替えを実施しました。さらに「廊下側(北側)上部の窓から光が入り、黒板が光って見えづらい」という指摘がありました。特に教室棟の西端に近い教室で、午後の時間帯に顕著になる傾向があります。扉の丸窓に光を通しにくいパネルを貼るなどの対策を講じます。

⑤空調関係

・平成16年度に導入された普通教室の空調設備については、令和3年度に更新工事があり、新しい空調設備になります。ただし、平成18年度以降に設置された空調設備の更新はないため、本校では3年生の教室の空調設備は更新対象外となります。

⑥Wi-Fi環境の整備

・授業でプロジェクタ(電子黒板)を利用する機会が増えるのにともなって教材のデジタル化が進みました。教科によっては生徒がスマートフォンを使用して生徒が自分のスマホで作成した短文(感想やレポートなど)を教員が作成しているサイト(掲示板)に送信して集約するという形態で授業を行っており、生徒からは通信料の負担を懸念する声も上がっておりました。

・一人に1台タブレットを貸与する大阪府の事業の進展に伴い、Wi-Fiのアクセスポイントは各教室に設置されました。現在、通信容量の問題を含む運用方法、セキュリティポリシーについて検討を進めております。令和3年度4月から、G-Suiteの導入を実施します。

⑦食堂

➡メニューの充実を望む声が上がっています。利益との関係、人手と時間的な制約の中で精一杯の経営状態です。食堂経営者に要望を伝え、校内で検討をしていきます。また、厨房と食事をするところに分けて考えると、厨房器具類の修理・更新は行っていますが、厨房自体を改築することは困難です。食事をするスペースをどのように改修するか(壁の色を塗り替える、明るい照明に変えるなど)も検討していきます。なお、改築については、当面その予定がありません。