冬休みを迎えるにあたって

本日、4時間目のホームルームの時間に放送で皆さんにお伝えした話を掲載しておきます。言葉だけではわかりにくかったかもしれませんので、文字で見てもらえたらと思います。

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さて、明日から冬休みに入ります。冬休みはクリスマスやお正月など多くの人と過ごす機会が増える時期なのですが、皆さんも知っているとおり新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株の市中感染が大阪でも確認されました。

市中感染というのは、病院などの医療機関に立ち入らず日常生活を送っている人が、感染症にかかることをいいます。

つまり、日常生活においてきちんとした感染対策をすることが求められます。変異株の特徴はまだわかっていないことも多いのですが、感染力はあのデルタ株よりも強いのではないかとされています。症状についてもまだまだ不明な点が多いので、引き続き手洗いや消毒、マスクの着用などをしっかり続けてください。

私がみなさんに話をするたびにコロナのことをお話ししなければならないのは本当に残念ですが、自分のことは自分でしっかり守ってほしいと思います。

さて、コロナ以外の話もひとつだけしておきます。

みなさんは「来年の干支は?」と聞かれたら何と答えますか?「寅年」と答える人が多いと思いますが、「干支は?」と聞かれて「寅年」とだけ答えるのは実は少し足りないのです。

干支という考え方は、中国の暦が発祥とされ主に中央アジアから東南アジアに広まっていますが、実は干支というのは12種の生き物の名前がついた「十二支(じゅうにし)」と「甲(きのえ)」「乙(きのと)」など10日をひとまとまりとした呼び方である「十干(じゅっかん)」をあわせたものなのです。だから来年の干支は正確に言うと「壬虎(みずのえ とら)」となります。ちなみに今年は「辛丑(かのと うし)」でした。あの甲子園球場は「甲子(かのえ ね)」の年に完成したので甲子園と名付けられたのは有名な話です。

十二支と十干ですから1つずつペアにしてゆくと、2つずつズレることになります。このため同じ組み合わせの年がもう一度巡ってくるのはちょうど60年後になります。60歳を「暦」が「還る」と書いて「還暦(かんれき)」と言うのはそのためです。

また、十二支については日本でもおもしろい昔話がたくさん残っています。詳しい紹介は避けますが、たとえば、十二支の順番はどうやって決まったのか? のエピソードはとても有名です。また、十二支に加えられなかった13番目の生き物がいますが、それが何だったのか? なぜ加えられなかったのか? も面白い話です。十二支に示される生き物は干支が使われている他の国でも同じなのか? など

「干支」を感じるこの機会にちょっと調べてみるのも面白いかもしれません。

このように、日ごろあまり気にもせずスルーしているところに調べてみると面白いことがあるかもしれません。ぜひ、この機会に「ちょっとまてよ・・」と立ち止まって考えてみてください。もしかすると、何かおもしろいエピソードが見つかるかもしれません。

これも大切な「学び」のひとつです。

では、健康に気を付けてよい年を迎えてください。これで終わります。