10月

昨日から10月に入っています。前期が終わって後期という話から、4月から3月という会計年度の考え方では、ちょうど一年の半分が過ぎたというところです。純粋に一年といえば、半分は6月末ですね。旧暦では、6月は夏なので、6月30日には「夏越の祓い」という行事がおこなわれるのです。夏を越えるために、わるいものを祓うということです。もちろん、12月31日の大晦日には、年越しの祓いがおこなわれます。それまでのわるいものを追い払って、新たな気持ちで迎えましょうということです。

さて、10月は旧暦で言うと「神無月」といいます。その名の通り、神様がいなくなるという月ですね。伝承によれば、全国の神様がいっせいに出雲の国にある出雲大社に集まるということです。だから「神無月」なのですね。でも、出雲大社のあたりでは、「神在月」といいます。神が在(いま)す月という意味です。全国から神様が集まっているということです。だから、出雲大社には、本来の出雲大社に祭られている神様が鎮座する本殿の他に、集まった神様が一時期を宿にするための社があります。

集まって何をするかというと、人と人の縁をつなげるらしいです。誰と誰を結婚させるか、ということですね。それが子孫繁栄につながるから、良縁を神様が決めるということだそうです。だから出雲大社は縁結びだというのですね。

旧暦をみるだけで、こんなお話があります。出雲大社に祭られている「大国主命(おおくにぬしのみこと)」のことだけでも、古事記にあるおもしろいお話があります。「因幡の白兎」のお話もそうです。ぜひ、一度でもお話に触れてみてください。ネットで読んでも、AIに説明させても、おもしろいお話が聞けることでしょう。

縁結びって、よく男女の仲と思われがちです。確かに先ほども結婚という話をしましたが、「縁」とはいろんなことが考えられますね。袖振り合うも他生の縁とは、以前お話したことがあると思いますが、男女の仲だけではなく、人と人とのつながりもありますが、会社との縁もそうです。縁というものはやはり大切にみましょう。