教育方針

教育理念

 春日丘高校における教育は、人格の完成をめざし、民主的な社会の形成者として、個人の価値を尊び、 責任を自覚する人間の育成を期して行います。 この理念を実現するため、次の教育目標と方針を定めています。

教育目標
  1. 人間を尊重し、個性を育てる。
  2. 自由と平和をめざし、自らの責任を果たす人間を育てる。
  3. 大らかな学風のもとで、自主・自律の精神に富んだ人間を育てる。
  4. 地域社会と国際社会の双方に開かれた学校をつくり、地球的視野から、主体的に行動できる人間を育てる。
教育方針
  1. 一般的な教養を高め、専門的な学芸の基礎を築くため、学習活動を大切にする。
  2. 豊かな人間性とのびやかな個性を育むため、特別活動を充実させる。
  3. すべての教育活動を通して、自ら学ぶ意欲とともに、考え表現する力と豊かな創造性をもつ人間の育成を図る。
  4. 学校生活のあらゆる場面において、人権尊重の精神に基づく価値判断と行動ができる力を養う。

解 説

 教育目標と教育方針は、春日丘高校がめざす教育の道しるべとなるものです。

 本校では、以前から「自主・自律・自由」というモットーが語り継がれスクールカラーとして定着していますが、21世紀を迎えるにあたり、改めてこのような教育目標と方針を定めました。解説と併せてご覧の上、今後の本校教育に対する理解を深めていただければ幸いです。

 「前文」では、教育の普遍的な目標を掲げるとともに、春日丘高校がこのような人間作りに独自の役割を果たそうという決意を述べています。

 「教育目標」では、本校における教育が追求すべき基本的な方向を4つの柱でまとめています。

 最初の条文では春日丘高校がめざそうとする教育の意味を示しています。本校が何よりも大切にしたいのは人間の限りない可能性であり、多様な生き方をめざす一人一人の力を伸ばそうということです。

 第2条以下の条文では、そうした可能性を実現するために必要とされる人間像を示しました。

 自由と平和は、人類が希求してきた最大の価値ですが、この2つを守るために責任があるのは他ならぬ《自分》です。本校が育てようとするのは、これらの価値の意味を正しく理解し自覚する人間です。

 また、第3条にある「大らかな学風」は本校が先達から受け継いだ貴重な財産であり、「自主・自律」の態度を身につけるなかで将来も発展させたいものです。

 第4条は、現代社会における春日丘高校の位置付けに関わるものです。 本校は、これまでにも学校行事をはじめ地域社会に対する積極的な働きかけを行ってきましたが、今後はさらに、地域のもつ力を活かして、地域に学ぶという姿勢が必要であろうと考えられます。

 また、国際化の潮流は、人・物・情報の活発な交流を地球的な規模で促進することでしょう。そうした状況の中で"Think Globally, Act Locally"を実践できる人間を育てようというのがこの条文のねらいです。

 「教育方針」では、4つの教育目標を達成するための手順として順序をつけ示しています。授業が学校の活動の根幹であることはいうまでもありませんが、本校では部活動や学校行事も生徒主体に活発に行われています。そこで、学習活動と特別活動の両立を今後とも指向し、さらに一層の充実を意図して定められたのが第1・2条の条文です。

 第1条にある「学芸」という言葉には学問とスポーツや芸術全般が含まれますが、本校での様々な体験が生徒諸君に豊かな教養と人間性を培い一人一人の適性を幅広く探求するチャンスとなってほしい、また将来の進路実現を図る上で有意義なものでありたいという思いも込められています。

 第3・4条は、来るべき新しい社会・・・・IT・共生・循環型社会・危機管理といった最近よく使われる言葉を思い描いてみてください・・・・・に主体的に対応できる人間を育てたいという意図で定められています。

 第3条では、自ら問題を発見し解決する力、論理的な思考力、独創的な発想を生み出す力、表現力の育成に努力する姿勢が示されています。

 第4条は、生命と人権尊重の教育を本校の全領域で実践し、生徒諸君が思いやりの心を広げられる人間となってくれることを願って作られています。

 以上の目標と方針に示された精神が生かされるためには、それらを具体化していく日常的な努力が不可欠であることを明らかにして、結びとしたいと思います。