令和3年度終業式を迎えました

本日、令和3年度の終業式を実施しました。コロナ感染症が猛威を振るう中、本校定時制は休校になることなく無事に終えることができました。これは生徒の皆さんが感染対策にきちんと取り組んでくれた成果だと考えています。まだまだ、先が見えない状況は変わりがありませんので、これからもしっかり対策に取り組んでほしいと思います。

以下に、本日のあいさつ文を掲載していますので、もう一度読んでもらえたらと思います。

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みなさん、おはようございます。

令和3年度も今日で終業式を迎えました。今年度もコロナ感染症が猛威を振るった1年間になりましたが、みなさんの感染対策のおかげで本校の定時制は休校になることなく、今年度を終えることができたことを感謝したいと思います。ありがとうございました。そして、これからもマスクの着用の徹底など協力をお願いします。

さて、みなさんは、私が卒業式で話した中村哲先生が大切にされていた言葉を覚えていますか?

「一隅を照らす」という言葉です。この言葉の持つ意味について説明し、中村先生がアフガニスタンで命を落とされた事もお話したと思いますが、もし、先生が生きておられたら今のこの世界の状況をどう思っておられたでしょうか?

みなさんもいろいろなメディアで知ってのとおり、いま世界が大きく揺れ動いています。これまでの価値観が大きく変わるかもしれない時に私たちは立ち会っているのかもしれません。

みなさんは、このことをどう捉えていますか?

「遠い外国で起きている自分に関係のない事」と捉えている人もいますか?

小麦の値段が上がってパンやパスタが値上がりした時に「あ、自分とも少しは関係してたんだ。」と思う人もいるかもしれませんね。

いま、ここで皆さんに伝えたいのは2つです。「世界はつながっていることを知る」ということと「何事も他人事として捉えない」ということです。

世界はボーダーレスの時代となっています。交通や運送機関の発達だけでなく、情報とりわけインターネットの発達により、自分が望めば世界とリアルタイムでつながることができます。テレビで見るウクライナの映像は今まさに現実として起きていることです。そして、世界は私たちが想像できないようなところで密接に結びついています。だから、今、起きている出来事を日本から遠い地域で起きていて、日本には関係ない、少なくとも自分は全く関係ないなどと思わないでほしいのです。

みなさんには、何事も他人事と捉えずに、つねに自分事として考えられる人になってほしいと願っています。自分の視点だけでなく他者の視点を持つことで物事の見え方は大きく変わります。視点が変わると感じ方や考え方も変わっていき、必ず人としての成長につながります。

いつまでも同じ視点でしかもの見たり考えたりすることしかできない人は、成長できていない人です。

常に自分をアップデートするためにも視点を変えることを心がけてください。

最初に話した中村先生の「一隅を照らす」は、世の中のどこで生きていても、その場所から社会に役立つ働きを尊ぶものでした。みなさんには、まず、今、自分のいる場所から社会を様々な視点から見てほしいと思います。

次年度は、皆さんは広い視野を持ち他人事として放置しない生活を送るよう心掛けてください。期待しています。

では、これで終わります。