今日は二十四節気の芒種(ぼうしゅ)という日です。見たことない字ですよね。おそらく、国語の漢字テストでもほとんど聞かれることはありません。季節を表す言葉としてだけ使われるようになっています。では、この時期はどういう時期かというと、このころから梅雨入りする地域が出てきて、空模様が不安定になることが多くなります。また、農作業にとっても重要な節目とされており、田んぼに水を引いて田植えが本格的に始まる時期とされています。ここにこの字の起源があります。
「芒(のぎ)」とは稲や麦の穂先にある針のような突起のことをあらわします。この芒を持つ植物の種をまく季節という意味から「芒種」という言葉になったのです。もっともこれは旧暦なので、現代では5月に田植えをする地域が多いようです。しかしながら、次の夏至を迎える準備期間と考えてもいいのではないでしょうか。
田植えなどの農作業というより、梅雨入りがせまっているというほうが、現代では「芒種」の季節だといっていいと思います。梅雨は雨が続いて湿気も増えて嫌な季節になりますが、この梅雨に降る雨が、夏に向けて大切なんですね。また、この季節には紫陽花が映えます。
ぜひ紫陽花に目を向けて、季節を感じてください。