小学部

教育目標と方策

「生きる力」を育成する

 1.基礎学力の定着を図り、個々の学力を最大限に伸ばす

  • 新学習指導要領に準じて個別のカリキュラムを作成する。
  • 個別、一斉、学級別、習熟度別、課題別グループ等での指導計画を立て、個別のプログラムにて指導する。
  • 教科等および視覚支援教育の専門性を組織として展開する。(研究授業・教科研究・OJT等)
  • 学びの連続性の確保や自学自習力を育成するため、家庭と連携した家庭学習習慣の定着を図る。 【点字テスト・珠算指導・キャリア教育・情報教育・国際理解教育(小学校外国語活動)・読書活動】

 2.基礎生活力を育成する

  • 個別の教育支援計画および個別の指導計画を活用して、社会生活能力の基礎を育成し、身辺生活・社会生活に必要な知識・技能及び態度の確立を目指す。
  • 発達の連続性を確保するため、家庭教育に関する学習機会を拡充し、保護者のエンパワメントを図る。 【体験学習・自立活動・キャリア教育・情報教育・国際理解教育(小学校外国語活動)・読書活動】

 3.豊かな心や健やかな体を育成する

  • 学校における体力の向上を推進し、体育授業の充実を図る。
  • 言語能力を養い、体験活動を充実させることで、他者や社会、自然や環境との関わりを図り、自尊感情を育成し、人権教育を推進する。
  • 家庭と連携した基本的生活習慣の確立や、社会生活を送る上で、人間として持つべき最低限の規範意識を身につけるため、道徳教育を充実させる。
  • 健康教育・健康相談の充実を図り、栄養教諭を中心とした食育指導を計画的に推進し、望ましい食習慣の基礎をつくる。 【なわとび記録会・道徳教育・食に関する指導(食育)・交流及び共同学習・理学療法士によるアドバイス】

4.視覚補助具に慣れ、必要に応じて活用する力を育成する

  • 自立活動の時間等を活用し、自分の見え方を知り、自分に合った方法で自ら学習する姿勢を育てる。
  •  
  • 拡大読書器、弱視レンズ、感光器、盲人用三角定規、白杖操作等の使い方を知り、必要に応じて自ら活用できる力をつける。
  •  
  • 個々の実態に合わせて拡大教科書、触地図やデイジー図書、タブレット端末等を授業等で活用し、学習内容がより理解しやすい環境をつくる

平成29年度教育課程

<標準的な時数>

学年 123456
教科
国語 8 8 7 7 5 5
社会 - - 2 2.5 3 3
算数 4 5 5 5 5 5
理科 - - 2.5 3 3 3
生活 3 3 - - - -
音楽 2 2 2 2 1.5 1.5
図工 2 2 1.5 1.5 1.5 1.5
家庭科 - - - - 1.5 1.5
体育 3 3 3 3 2.5 2.5
合科的・関連的な指導 - - - - - -
道徳 1 1 1 1 1 1
外国語 - - - - 1 1
総合的な学習の時間 - - 1 1 1 1
自立活動 1 1 1 1 1 1
特別活動 1 1 1 1 1 1
領域教科を合わせた指導 - - - - - -
合計 25 26 27 28 28 28

※個々の実態に応じた教育課程で取り組んでいます。

年間行事予定

 1学期

4月

入学式・始業式・点字テスト・お話会・新入生を祝う会

5月

1年生とあそぼう会・点字テスト・お話会

6月

水泳指導開始・点字テスト・さわる絵本の会・スポーツフェスティバル

7月

点字テスト・終業式・登校日・府立大阪北視覚支援学校との交流(4~6年)

8月

登校日

 2学期

9月

始業式・点字テスト・お話会・宿泊学習(4、5年)・秋の遠足

10月

点字テスト・山之内フェスティバル・お話会・いもほり・文化祭

11月

修学旅行(6年)・珠算検定・点字テスト・お話会

12月

作文発表会・点字テスト・さわる絵本の会・終業式

 3学期

1月

始業式・作品展・点字テスト・お話会

2月

新1年生との交流会・チャレンジ大会・さわる絵本の会・作文発表会・点字テスト   

府立大阪北視覚支援学校との交流(4~6年)  

3月

6年生を送る会・点字テスト・卒業式・卒業生を祝う会・修了式

※この他に学年の校外学習や社会見学があります。

学習の様子

点字学習

点字の教科書を指先で読んでいる

点字は、両手の指先で、左から右に読みます。点字の教科書で、小学校の教科書と同じ内容のものを学習します。

点字盤は点字を裏から書きます。点筆を握って、右から左へ一点一点書きます。点字盤はどこへも持っていけるので、とっても便利な筆記用具です。使い慣れると、簡単な図形や模様が書けるようになります。

点字盤を使って点字を書いている
キーパンスを使って点字を書いている

アメリカ製のパーキンス・ブレーラーで、文章を書きます。ガチャガチャ・チーンと軽やかな音をさせながら書いていきます。点字盤と違って、レバーを一度に押して、一つの文字を書きます。

月一回、点字テストがあります。めがき、五十音、聴写、転写、読みのテストがあります。これは競争ではなく、自分がどれだけ点字を上手に書いたり読んだりできるようになったか確認するものです。どの学年も毎日宿題で練習してきます。

計算

そろばんを使って計算している

計算は筆算の代わりに、そろばんで計算します。盲人用のそろばんは両手で、足し算・引き算・掛け算・割り算はもちろん小数や分数の計算もします。年1回、日本商工会議所主催の視覚障がい者珠算検定を受検します。また、全国盲学校珠算競技大会にも参加し、ここ数年、上位成績を収めています。

作図

盲人用作図用具を使って作図します。作図には三角定規、ぶん回し、分度器、針数本、シリコン・ラバー、発砲スチロール、作図用紙、ボールペン塔があります。

ぶん回しで円を描いている 三角定規で長方形を描いている

地図を読む

立体的な日本地図に触っている

山・平野・川・交通・都市などに分かれて表わされている模型や地図帳を触って学習しています。

実験観察

見て学習するところを、手で触り、音を聞き、匂いを嗅いで、学習します。一つのものを触って、形や大きさ、硬さなどを知って、物をイメージしていきます。そのためには、時間をかけてじっくり観察します。

かぼちゃを触っている なすびを触っている
試験管に入っている液体の明るさを感光器で調べている

明るさを音で知らせる感光器を使って学習しています。(日向と日陰の観察、太陽の動きの監察、化学実験の変化の様子を自分で確かめながら実験する等)

字や図を大きくして学習する

弱視の児童は教科書を読む時、レンズや拡大読書器を使って学習します。また、黒板の図や文字を書写する時、単眼鏡を使っています。

 自立活動

 自立活動では、それぞれの児童のニーズに合わせて、歩行やパソコン、手指の巧緻性の向上など様々な学習活動を行います。

 歩行では、校内の歩行において、音源に向かっての歩行、壁伝いでの歩行訓練を行います。壁につけられたそれぞれの教室や分岐点の目印を探しながら目的地を目指します。また、校外では、白杖を用いた歩行を行います。一人ずつゴール(目的地)を設定し、単独歩行を目標に取り組んでいます。その中でも学校から自宅までのルート設定が多くなっています。

 手指の巧緻性の向上では、ふたの開け閉め、ねじ回し、ビーズ通し、弁別学習などを行っています。これらの活動をとおして、空間認知、物の関係性、言葉の意味など様々な概念も身につけていきます。そして、後の点字学習につなげていきます。