高等部 理療系学科

高等部 理療系学科
 ようこそ理療系学科へ
 あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうは東洋医学の一分野で、日本では昔から視覚障がい者がこの分野を受け持ってきました。あなたも人々の健康の保持増進をはかる、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師として社会自立への道を切り開いていきませんか?

●教育目標・内容
 現在、専攻科保健理療科と専攻科理療科で生徒を募集しています。
 専攻科保健理療科はあん摩マッサージ指圧師を、専攻科理療科はあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師をめざす課程です。
 各学科ともに3年間でそれぞれの国家試験の受験資格を得ることができます。

 授業は、一般の高等学校と同様に月曜日から金曜日までで、授業自体は8時50分開始、15時15分終了です。各学年とも4月に始まり、夏休み・冬休みをはさんで、3月に終了します。

●定員および受験資格
 専攻科保健理療科・理療科ともに各10名です。
 少人数で、個々の見え方や能力に応じて授業をすすめます。

 受験には、視覚に障がいがあること以外に、高等学校の卒業資格(高等学校卒業程度認定試験合格者を含む)が必要です。

●カリキュラムの概要
 令和6年度からより学びやすい学習環境を整えるため、カリキュラムを変更しました。カリキュラムの概要は以下のとおりです。
【1年生】
 講義...東洋医学だけではなく、西洋医学の基礎となる正常な人体の構造や働き、また医療制度や医療人としての倫理観などを学びます。
 実習...各科共通であん摩施術の基礎を学びます。理療科ではさらにはり施術の基礎を学びます。

【2年生】
 講義...いわゆるツボのこと以外に、西洋医学としては病気になるメカニズムや様々な疾患の特徴、患者の状態を把握するための様々な検査法について学びます。
 実習...各科共通であん摩の実技だけでなく、マッサージや指圧の実技を学びます。後半からは校外の患者様を対象にあん摩の臨床実習も始まります。理療科でははりときゅうの実技を行います。

【3年生】
 講義...患者の状態を把握するための様々な診察法、施術を適切に行うために必要な治療法、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうの治療効果のメカニズム、介護保険などの社会制度について学びます。
 実習...校外の患者様を対象に保健理療科ではあん摩マッサージ指圧の総合臨床実習が、理療科ではあん摩マッサージ指圧・はり・きゅうの総合臨床実習が行われます。

●学習環境
 授業で使用する教科書は、フォントサイズ16ポイント程度の拡大文字版です。
 その他に点字版、音声で録音されたデイジー版、タブレット端末で自由にフォントのサイズなどを変更できる文字データ版などがあり、学習方法に応じて適したものを選択できます。
 また、教室での学習支援として、拡大読書器、書写台、電気スタンドなど補助具の貸し出しも行っています。

●就職支援
 卒業後の就職に向けた支援として、外部講師を招いての就職支援セミナー、夏季休業中の事業所見学や現場実習を企画しています。
 また、進路に関する個別の相談を随時行い、進路内定まで様々なサポートを行っていきます。

●クラブ活動
 東洋医学的な治療法や手技療法などに関するクラブ活動では、授業とは少し違う内容で1年間じっくり取り組み、卒業後の現場で活かせる技術を磨きます。興味・関心の高いメンバーが集まり、学科・学年を超えた交流の場となっています。
 その他、フロアバレーボールやゴールボールなどの視覚障がい者スポーツを行うクラブもあります。

●入学を希望される方へ
 入学検査は2月上旬で、出願期間は1月中旬から下旬です。
 原則として、出願前に入学相談をさせていただいております。入学相談は随時行っていますので、お電話にてお問い合わせください。

 電話番号 06-6328-7000

 普段の授業の様子を見学できる学校見学会やオープンスクールも年数回企画しております。詳しくはホームページの各案内をご覧ください。

 また、各学科の詳しいカリキュラムは以下のとおりです。
高等部 専攻科保健理療科
大阪北視覚専攻科保健理療科教育課程表.xlsx
高等部 専攻科理療科
大阪北視覚専攻科理療科教育課程表.xlsx
 
●あん摩マッサージ・はり・きゅうの臨床実習のご案内(臨床室)
 2年生の後半からのあん摩臨床実習、3年生の総合臨床実習にご協力いただける方(患者様)は下記をご覧ください。
 マッサージ、はり・きゅう治療のご案内

●Q&A
 
Q1 全盲でなければ入学できないですか?

A 全盲でなくても、身体障がい者手帳の視覚障がい1~5級を持つ方は入学の対象となります。障がい者手帳を持たない方でも、視力や視機能障がいを伴う眼疾があれば入学の対象となる場合があります。

Q2 学習についてどのような配慮がありますか?

A 全盲者に対しては点字による指導、弱視者に対しては教科書などの文字の拡大、拡大読書器の教室配置、レンズ等矯正器具活用による指導など学習環境を整備し学力の向上を支援しています。
 ※視覚に障がいのある方たちが、障がいを克服し社会自立をめざし、より豊かに生活できるように、必要に応じて歩行訓練・点字・普通文字(墨字)・パソコンなどの指導を行っています。

Q3 年齢や学力に不安があるのですが?

A 18歳以上の様々な年齢の人が在学しており、40歳代50歳代の人も多くいらっしゃいます。基礎的な能力と意欲があれば入学できます。

 
Q4 普通文字が読みにくく点字も読めないのですが?

A 入学試験時には音声による受験などの配慮もあります。入学後、デイジー音声による教科書での学習ができます。

 
Q5 授業料はどのようになっていますか?

A 授業料や教科書代は全額補助されますが、通学のための交通費、実習のための白衣・物品の購入費、給食費、PTA会費などが必要です。負担を軽くするために家族の収入に応じて就学奨励費が支給されます。

Q6 時間割はどのようになっていますか?

A 月曜日から金曜日までで、1日に50分授業6時間(午前4時間、午後2時間)を行います。年間およそ35週授業を実施しています。

 
Q7 どのような進路先がありますか?

A 施術所・老人保健施設などへの就職、施術所開業、ヘルスキーパー(企業内マッサージ)などがあります。