「袖振り合うも他生の縁」ということわざがあります。道ですれちがう人が、袖が触れ合う程度の些細な出会いであっても、前世からの深い因縁によるものだという意味です。どんな小さな出会いや関りも、偶然ではなく、深い縁によっておこるのだという教えを表しています。
さて、なぜこのようなことわざを挙げたかというと、最近、このことわざを強く感じるようなことがあったからです。ほんの些細のことから、いろいろお話をすることになり、話をしているとあったという間に時間が過ぎていました。
人間の出会いとは、不思議なものです。学校というのも、そういう出会いがあふれています。学校を選択することもそうですし、この学校を選んでいなかったら出会わなかった人たちかもしれません。自分の選択によって、人との出会いが始まります。
我々教員もそうです。どこの学校へ配属するかという命令があって、ここへ来たのです。いろんな教職員との出会いはもちろんですが、生徒の皆さんとの出会いも、この学校へ配属されなければなかったのです。
小さな出会いと思っていても、少しの出会いであっても、人との縁です。やはり、縁というものは大切にしたいものです。