やりがい

夏季休業に入り、一週間を超えました。ただ、卒業予定の生徒たちは、職場見学に履歴書作成など、進路活動に取り組んでいます。学校全体としては、全日制の部活動が中心となっていますが、海外研修など、さまざまなことに取り組んでいるようです。

連日の暑さ、熊本の地震にまつわるいろんなことを聞くと、やりきれない気持ちにもなります。

先日、ある自衛隊員さんのお話を聞いたので、紹介します。その方は、今は自衛官の採用などをしているのですが、もともと阪神淡路大震災を経験し、自衛隊員になったそうです。東日本大震災が発生した時に、ある幹部の秘書官をしていたので、災害派遣されるような部署ではなかったのですが、その方の思いを知っていた上官に行くかと言われて、行ったそうです。あの時は日本全国の自衛隊から隊員が集まっていたので、寄せ集めの部隊の指揮官として一部隊を率いていたそうです。いろんな業務があったのですが、そのなかでも貴重品を集めるという仕事がありました。貴重品というと、思い浮かぶのは「財布」や「金品」というものですが、その時に集めたのは「写真」や「アルバム」と言ったものでした。被災された方の家に、津波で流されたそんなものを集め、汚れをとり、大事に保管していたそうです。ある時、自分より年配の部下が、教科書や参考書を貴重品として回収してきました。なぜなんだろうと拾ってきた隊員に聞くと、教科書や参考書には、子どもの字で名前が書いてあります。また、低学年の教科書には親が名前を書いています。この持ち主が生きているかどうかはわかりませんが、家族にとっては、この字も大切なものになると言われたそうです。いつの間にか、自衛隊の集める貴重品には、文字が書いているものも含まれるようになったそうです。

自衛隊が感謝されるときは、悪いことが日本に起こったときだとその方はおっしゃいました。それでも、災害が起こった時に何かできるのは自分たちなんだという思いで、今も自衛隊で仕事をしているそうです。

他の方にもうかがいました。最初は2年間でやめようと思っていたけど、ある時災害派遣されたときに、自分たちがこんなところで役に立つんだ、人のためになる仕事なんだという思いが強まり、25年間勤めていますとおっしゃっていました。

その話を聞いたときに、駐屯地のある場所では、災害派遣と幕が張られた自衛隊の車両が数十台並んで停まっていました。「熊本に行くための準備ですか」と聞くと、「これはいつでも出発できるように、いつもこの形で停めています」ということでした。熊本へは、今の管轄の自衛隊の後に行くそうです。それよりも、いつも停めているいうことに胸がずんとしました。何かおこればいつでも行くぞという気持ちがあらわれていました。