学校長より

本校は、1901(明治34)年に「大阪府第七中学校」として創立され、2026(令和8)年に創立125周年を迎えます。これまでに、直木賞の由来となった作家の直木三十五、画家の小出楢重、芥川賞を受賞した柴崎友香氏や脚本家・演出家のジェームス三木氏をはじめ、ビジネス界で活躍する幾多の卒業生、いわゆる高野連の創設に携わった佐伯達夫氏など野球殿堂入り4名など、各分野で活躍する多くの人材を輩出してきました。

校内の中庭には、同窓会より寄贈された「自彊(じきょう)の鐘」があり、毎朝その音が響き渡ります。この「自彊」とは、「自ら努め励み、志や夢に向かって努力する自主自律の精神」を意味します。

私は民間企業での経験を経て、本校の校長として着任しました。これからの時代において「自彊」の意味は、単に努力を重ねることにとどまりません。変化の激しい社会の中で、自ら問いを持ち、挑戦し続けること、そのプロセスの中で自分自身を更新し続けることだと捉えています。本校は長年自彊の精神を大切にしてきましたが、これからの時代を生き抜くにあたっても、必要となる普遍的な力だと考えています。

その中で本校の大きな特長の一つが、単位制です。生徒は自らの目指す姿に応じて科目を選択し、自分自身の学びを設計していきます。本校では、この「選択」を出発点として、自ら考え、行動し、振り返るプロセスを通じて、セルフマネジメント力を育くんでいきます。

また、本校では「総合的な探究の時間」とキャリア教育を組み合わせながら、生徒が社会との関わりの中で自分自身を見つめていく学びを重視していきます。自分は何に関心があるのか、どのように社会と関わりたいのか----こうした問いに向き合いながら、自己理解と社会理解を往復することで、「社会の中での自己」を形づくっていきます。これからの社会では、正解を早く出す力に加えて、「どのような問いを持つか」が重要になります。本校では、生徒が自ら問いを立て、試行錯誤しながら学びを深めていくことを大切にしていきます。

そのために、日々の授業はもちろんのこと、部活動や学校行事など、さまざまな経験を通して、生徒一人ひとりが自分の可能性を広げていく機会があります。

高校生活は、自分のありたい姿を考え、その実現に向けて行動する貴重な時間です。うまくいくかどうかではなく、まず一歩踏み出すこと。その挑戦の積み重ねが、自分自身の軸をつくっていきます。

本校はこれからも、「自彊」の精神のもと、生徒・教職員がともに学び、ともに挑戦する学校であり続けたいと考えています。そして、生徒が将来、自分自身の自己実現とともに、社会の中で自分らしく力を発揮し、周囲や社会に良い影響を与えられる存在へと成長することを教職員一同で支えていきます。

保護者の皆さま、地域の皆さまにおかれましては、本校の教育活動へのご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

令和8年4月

大阪府立市岡高等学校

 校長 徳永 達志