7月のあいさつ

夏休み前集会での講話

 みなさんこんばんは。
 まずは大阪北部地震、西日本豪雨災害により亡くなられた方々とそのご家族に対し、心からお悔やみ申し上げます。また、負傷された方々、自宅等が被災された方々に、心からお見舞い申し上げます。
 いよいよ明日から夏休みに入ります。
 4月のはじめに「今年度、皆さんに頑張ってほしいことを 3 点」話しました。覚えていますか。
 第一に、「遅刻せずに登校すること」
 第二に、「授業を大事にすること。学校で最も大切な学びの機会を無駄にしないでほしい」
 第三に、「皆と仲良く協力し合って学校生活を過ごすために、「あいさつ」をしっかり」
と話をしました。今年度が始まってから約70日間の学校がありました。毎日、頑張った人も多かったです。しかし反面、自分に甘えてしまって頑張りきれなかった人もいました。
 各自で振り返って見てください。どうですか。特に、二つ目の「授業を大事にすること」はどうでしょう。このたびの地震や豪雨災害の報道を見ていると、学校に来て、みんなで机を並べて勉強したり、先生や友達と会話したりするという学校生活がどれほど大切な時間かを感じました。皆さんにはぜひ「学びの機会」を無駄にしないでほしいと本当に思います。
 さて、今年はサッカーワールドカップ ロシア大会がありました。サッカーファンはもちろん、そうでない人も TV 中継を見ていたのではないでしょうか。その中で、日本は決勝トーナメントをかけた試合でポーランドに負けましたが、フェアプレーポイントで辛くも決勝トーナメントに進出できたという試合がありました。西野監督は、後半残り10分は攻めずにボール回しで時間を経過させる作戦を選択し決勝トーナメント進出を勝ち取りました。この作戦には賛否両論がありますが、この試合を見ていて、パナソニックグループの創業者 松下幸之助さんの言葉を読んだのを思い出しました。
「目的は同じでも、到達するまでの道のりは人それぞれ」 というものです。今回のサッカーの試合の件とは少し違うかもしれませんが、どうですか。 これは、人にはそれぞれ個性があり、その人にあった方法で取り組んでいけば良いということだと思います。カッコよく最後まで得点を取りに行くスタイルもあれば、とことん負けないように守りを固めるスタイルもあります。西野監督は、決勝トーナメント進出とう目的を達成するのに、いろんな選択肢がある中であの作戦をとったのだろうと思いました。
卒業年次の生徒の皆さんは、この夏休みの間にそれぞれの進路を決定しなければなりませんが、進路を決定させることが最終目的ではありません。その先の目標のために進路選択をするのです。自分に合った選択をしっかり考えてほしいと思います。1、2年次の皆さんも、まずは将来の自分の目標について、夏休みにしっかり考えてほしいと思います。そして、自分ならどういう道のりを選ぶのかを考えてみてください。
 明日から夏休みです。どんな毎日を過ごすかは、皆さん次第です。いろんな経験を積み、人のアドバイスに耳を傾け、自分で考えて行動し、ひとまわり成長した姿になった皆さんと夏休み明けにあえることを楽しみにして
います。

                        大阪府立成城高等学校 定時制課程校長 麻野 克己