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1学期終業式 式辞

令和 8 年度 1学期 終業式 式辞

 夏の光が降り注ぐ 7 月を迎えました。振り返れば4月に進級・入学し約4ケ月が経過しました。今、みなさんの様子を拝見していますと、この1学期の様々な教育活動にて大きく成長したことが伝わってきます。成長したみなさんと本日を迎えられたこと喜ばしい限りです。同時にみなさんの成長を粘り強く支えていただいた先生方に感謝申し上げます。


 ここで、1学期の授業観察で私が最も印象に残った講座を紹介します。3年生、選択英会話、23 名の生徒さんが参加されています。この時間は関西国際空港での体験学習(インタビュー形式にてコミュニケーションをとり実践的な会話力を身に着けることが目的です)これに向けての内容で想定問答等、メリハリ・リズム・テンポ良くオールイングリッシュにて楽しく展開されていました。

 関西国際空港での体験学習は本校で実施している様々な取り組みの中でもっともチャレンジ性の高い取り組みです。みなさん思考を深めて下さい。「オール・アラウンド・ザ・ワールド」なので入念な準備にも限界があり決裁者としては実施の有無に関してより慎重な判断が求められます。授業中に考えていたのは、「インタビューを断られた際、どうするのか」ということでした。例えば不機嫌な様子で「はー」とか、憮然と「立ち去る」等の回答であれば、取り組みは不可と考えていました。後半に授業者から、問いがあり、生徒さんから笑顔で「Sorry Sorry」「Have a nice trip」だったと思う返答があり大変安心した記憶が甦ります。これに限らづ。世の中は自分の思い通りにならないことが多くあります。その際怒りを持って正当性を発信するのは避けて下さい。良い結果に繋がらないことが少なくありません。更に厄介なのは、正当性のない怒りや言い訳です。「トーボエ」にすぎません。注意して下さい。

 次に、始業式でも触れましたが、AIの本質と影について触れておきます。数十年前人間の作業量は7ビットと言われ、一般的なコンピューターは 16 ビットが主流でした。人間は2の7乗の、コンピューターは 2 の 16 乗の情報処理ができるというような意味です。現在は、コンピューターは概ね 64 ビットとされています。AIは疲労を感じずいつでも同じクオリティーで大量のデータを処理します。効果的に活用すれば私達の生活や仕事を+方向に劇的に変える大きなメリットがあります。一方でAIの急速な発展は深刻な課題も生み出しています。それを無批判に鵜呑みにすると、自分で調べ、考え、悩むプロセスが放棄され自分自身の軸を見失うリスクがあります。「思考力」の低下です。又AIが学習するデータに著作物や個人情報が含まれいる場合、無断で使用出力することで法的、論理的トラブルに発展します。今後、雇用シフトの減少も確実に予測されます。又、この社会構造は後戻りしません。みなさんにはAIという便利な道具に頼りすぎず、それを使いこなす知性と人間性を備えていただきたく思います。そのために、大切なのは「問を立てる力」です。常識を疑い、「なぜだろう」「自分や社会をよりよくするにはどうすればよいのだろう」という好奇心を掻き立てて下さい。

 二つめは「共感する心」です。どれだけAIが進化しても他人の痛みに涙し、誰かの喜びを我がことのように祝い協働にて未来に向かおうとする「心」をもつことはできません。我々が大切にしている。Well-being です。記憶にとどめて下さい。

 結びにあたり、明日からの夏休み、個々にめざすものはことなりますが、社会情勢を勘案し、失敗を恐れず果敢に挑戦し、有意義に過ごしてください。同時に、みなさん個々の存在が周囲を幸せにしています。くれぐれも事故、怪我のないよう健康、安全をこころがけてください。

 以上、1 学期終業式の式辞とします。


                        大阪府立貝塚南高等学校
                        校  長  藤 田 繁 也