このブログを借りして、新入生歓迎式での式辞をアップしておきます。

新入生歓迎会式辞

梅雨の合間の青空の下、皆さんにようやく伝えられる言葉があります。

「41期生の皆さん入学おめでとう。そして、ようこそ芥川高校へ」

この言葉でやっときちんとした形でのスタートを宣言できた気がします。

4月、本来、入学を祝福されるべき日に、皆さんはどんな夢を抱いていたのでしょうか。『初心、忘るべからず』と言いますが、今一度、夢を思いおこし、しっかりと胸に刻んでおいてください。

今日から全校生徒がそろった新しいカタチで始まる学校生活に対して、皆さんの心の中は期待と不安、また喜びと緊張に溢れているのではないでしょうか。

そんな皆さんに 私から 新しいスタートに向けて 二つのお話をします。

先ず、宮沢章二さんの「青春前期の君たちへ贈る心の詩」から、表題になっています「行為の意味」という詩を紹介します。

 あなたの「こころ」はどんな形ですかと 

 人に聞かれても 答えようがない

 自分にも他人にも「こころ」は見えない

 けれどほんとうに見えないのだろうか

 確かに「こころ」は だれにも見えない

 けれど「こころづかい」は見えるのだ

 それは人に対する積極的な行為だから

 同じように 胸の中の「思い」は見えない 

 けれど「思いやり」は だれにでも見える

 それも人に対する積極的な行為だから

 あたたかい心が あたたかい行為になり

 やさしい思いがやさしい行為になるとき

 「こころ」も「思い」も初めて美しく生きる 

 それは人が人として生きることだ

宮沢さんの詩は、「こころづかい」や「思いやり」という美しい気持ちは、行為に移すことによって、はじめて意味をなすものであるというメッセージを伝えています。皆さんのこころの中には、たくさんのやさしさが溢れていると思います。そのやさしい「こころづかい」や「思いやり」を、行動として起こすこと、言葉として発することで、家族・クラスメイト・先輩・先生方・つまりこの芥川高校につながるすべての人とともに、やさしく美しい学校生活を送ってほしいと願っています。

二つ目のお話は、皆さんへの質問です。ある対談の話を聞いて、自分なりの答えを出してみてください。

ある高校生が、世界的バイオリニスト、マキシム・ヴェンゲーロフ氏が来日した際、対談する機会がありました。その高校生は氏に「私もあなたのようになれますか?」という質問を投げかけました。すると氏は「今から5年間1万時間練習するつもりで臨めばいいよ」と答えています。1日も休まず毎日5時間半の練習となります。

この言葉を聞いて、みなさんはどう考えますか? 5時間半なんて無理だと諦めるのか、それとも私にもチャンスがあるのだと捉えるのか。この生徒は「励ましてもらいました」と答えています。心から応援したくなる素晴らしい答えだと思います。みなさんも、自分で自分の可能性をあきらめないでください。みなさんの可能性は無限なのです。

皆さんには、やさしい「こころづかい」「思いやり」に満ちあふれた、すばらしい高校生活を送るとともに、この芥川高校で、夢を見つけ、自分自身を信じ、努力を積み、夢をカタチにして欲しいと願っています。

私たち教職員も皆さんとともに歩みます。 ほんとうにおめでとう。

令和2年6月15日

 大阪府立芥川高等学校

校長 中 山 哲 也